父の背中

がおちん

2011年10月11日 21:47

台風15号が去ったある日、ハウスのビニールを貼ると父が言う。
父のハウスではもう使えないが、私達のハウスなら充分長さが足りるので、ビニールを貰うことにした。
久し振りに父のハウスに登る。
高い!!
新幹線が同じ目線にくる。
下を覗くと子供が小さく見える。
破れたビニールを外し下に落としながら畳む。
ビニールがある時は平気で歩けるのだが、一枚なくなった途端に恐怖心で足がすくみ、へっぴり腰になる。
その頂きをビニールの端を持って渡って行く父の背中。
私が敬愛して一緒に農業をやりたいと思った父がいる。
年をとってきたが、その背中は依然として大きく偉大なままだ。
いつか追い付くことが出来るのだろうか?


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